結論から言うと、使えないこれ。
一応、このパッケージでできたことを先に言う。
まず、iClone5上でKinectを使ってのモーションの取り込みはできた。
Kinectから取得したモーション自体はMocapというツールを別に立ち上げてこちらでキャプチャする。
iClone5は、このツールにフックするような感じでキャプチャしたデータをiClone独自のモーションデータとして取り込むようだ。
で、問題となる点をあげていく。
1.iClone5単体では汎用的なモーションデータのファイル形式に出力できない。
たとえば、BVH形式とかFBX形式とかに出力する手段が無かった。
2.同社のソフト、3Dxchange Pipelineというツールを使えばiCloneのモーションデータ(iMotion, iProp, iAvator)をBVHやFBXに変換したり、Unityに直接持っていったりできるようだが、このソフトがくそ高い。5万円近くする。iClone5+Kinectより高いってどういうことだと。
ちなみに体験版(出力は15回までできる)があって使ってみたが、既存のFBXファイルをiClone用に変換してiClone5に読み込もうとしたところ、iClone5のバージョンが違うということで読み込めなかった。バージョンアップの指示が出たのでリンク先に飛んでみたが、iClone3のサイトか何かにつながって、アップデート情報は得られなかったため完全に萎えた。
3.上の問題ですでに致命的だが、Kinectでキャプチャできるモーションが上質なら、もう少しがんばる気も起きる。しかし、これが、なんかもうね、おもちゃです。俺の部屋に十分なスペースがないとか、部屋が撮影用に最適化されてない(散らかっている)とか、そういう部分でKinectの認識を悪くしている部分ももちろんあると思う。なので、割り引いて俺の部屋の環境では、ゲームに使えるほど上質なモーションは得られそうに無いと言っておく。
iClone5 + Kinect for Windows は俺のゲーム素材には使えないという残念な結果だ。
3万5千円をどぶに捨てたようなものなのか。
それだとさすがにもったいないので、以前から気になっていたライブアニメーションというフリーソフトを使ってみることにした。
Kinectからモーションをキャプチャできるフリーウェアである。
しかも、BVH形式でもFBX形式でも出力することができる。
iClone5は使えなくても、Kinectはまだ使える。
捨てる神あれば拾う神ありである。
インストールでマイクロソフトのライブラリを別途インストールしておく必要があるが、それ以外はインストールから起動までスムーズに進んだ。
Microsoft XNA Framework Redistributable 4.0はこちらから
Kinectからのモーションキャプチャも簡単にできた。しかも、iClone5のMocapより、Kinectの感度が良い気がする。ソフトからカメラのコントロールも可能だ。
で、とったモーションをBVHで出力して、Blenderに取り込んで作った動画がこちら。
やはり、このままではゲームのモーションデータには使えそうに無いね。
結論
Kinectのモーションキャプチャはガイド程度に使い、ゲームで使うモーションはすべて手付けする。
たっかい授業料だったわ。