今日はいろいろやった割には成果の少ない一日だった。
3DCGはほんとに工程が多い。
しかも、普通に生活してたらまず使わない概念が出てくるので、その工程がいったい何をやっている工程なのかよくわかってないことも多い。
ちなみに、ボーンの作成以降の作業を箇条書きするとこうなる。
・IKリグを設定する。
・髪の毛やスカートなどに物理演算を適用する。
・シェイプキーを設定して、部分的なアニメーションで表情を変化させる。
IKリグのIKはInverse Kinematicsの頭文字ってことなんだけど、これが3DCGでどういう役割をしているのかってことのほうがまだ理解しやすいかもしれない。
こういう工程がある場合と、ない場合で何が違うか。
IKリグを設定せずにモデルに任意のポーズをとらせる場合、胴体に近い関節から末端に向かって順番に動かさなければならない。それは、たぶんコンピューターを使うこと固有の事情みたいなものだ。
ちょっとつま先を前に出したいだけでも、太ももの位置を動かし、すねを動かし、という具合に、釣竿の先に小銭をつけて自動販売機に投入するようなもどかしい作業をする必要がある。
IKリグを設定することで、動かしたいつま先を直接動かせば、すねと太ももは自動で追従してくれるようになる。
はしょっていうとこんな感じだろう。
物理演算のほうは、コンピュータで描くことの利点の一つで、たとえば風になびくスカートなんかをアニメーションさせる場合、キーフレームごとにいちいち手でボーンを動かさなくても、重さや硬さなどの初期条件を与えてやることで、自動で動きをシミュレートしてくれるというもの。
最後のシェイプキー云々は、モデルの部分単位で小さいアニメーションを一つ作っておいて、使いまわす仕組みだ。まぶたの瞬きや口の開閉など、主に表情を作るのに使われる。
一通りやってみたが、一部想定通りの結果にならなかったりで、もうひとつ成果が上がらなかった。
これはあれだ、ピアノを習い始めて、初見の楽譜をたどたどしく弾いた後のような、なんともいえない非達成感に似ている。