かなしいなあ。さびしいなあ。信じたくないなあ。
自分もああなりたい、こういうリーダーとなってゲームを作りたい、本気でそう思える理想の人物だった。
プログラマーとしての経歴を読みながら、少しでも自分と重なるところがないかと探したりした。
まったく重なる部分なんてなかったけど。
バルーンファイトやゴルフのプログラマーだった事や、マザー2の伝説的な逸話はずっと後になって知ったことだし、そもそも子供の頃はプログラマーやゲームディレクターなんて意識したことすらなかった。
あの人懐っこい風貌や、声、話し方や考え方だって、糸井重里との対談や、社長が訊く、ニンダイなんかで知ったので、それほど古くから親しみを感じていたわけでもなかった。
なのになんでだ、この喪失感は。
ずっと好きだった任天堂のゲーム。
その全てを貫いて存在する、ゲームという遊びの何か本質的なもの。
この一人の天才が、生涯をつうじて大なり小なり関わってきた結果として形成されていたんじゃないかと、今は本気で思っている。
Executive Producer エンドロールでこのクレジットを見るたびに、日本のゲームはまだまだ安泰だと思ったものだ。
もう、いないんだなあ。ゲームの登場キャラがいなくなるのとは訳が違うんだなあ。
これが歴史の何かなんだと思う。
任天堂 代表取締役社長 岩田 聡 平成27 年7 月11 日 胆管腫瘍のため逝去
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